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「産業のコメ」って何?鉄?半導体?vol.1

「産業のコメ」という言葉を聞いたことはありますか?今回はこの「産業のコメ」という言葉について紹介します.結論からいうと,この言葉は「」や「半導体」を意味します.なぜ,「鉄」や「半導体」が「産業のコメ」と呼ばれるかについても併せて紹介します.

初めて「産業のコメ」と言う言葉を聞かれたとき,みなさんはどのような印象を持たれたでしょうか?
産業?コメ???,何の関係があるんだろうかと思われたと思います.この言葉について知ることで私たちの生活のベースとなるモノについて深く知ることができます. 今回はその一助になればと思います.

そもそも「産業」って何?

皆さんはどのような生活を日々送られているでしょうか?「電車」や「車」で通勤・通学したり,「スマホ」で「SNS」や「ゲーム」をしたり,週末に「美容院で髪を切ったり」と,人によって実に多様な日々を送っていると思います.

このように現代の社会は多くのモノやサービスから成り立っています.このようなモノやサービズを生み出すことを「産業」といいます.
大雑把にモノやサービスの二つに分けると下の表のような感じになります.

  • モノ:電車(車両製造メーカー),スマホ(電気メーカー)など
  • サービス:髪を切る(美容師),電車に乗る(鉄道運行会社)など
自動車 スマホ 髪を切る 電車に乗る
モノ or サービス モノ モノ サービス サービス
業界 自動車メーカー 電気メーカー 美容師 鉄道運行会社
企業の例 トヨタ自動車 Samsung - JR東日本

「コメ」とはどういうこと?

コメは文字通り「お米」を意味します.ここでの「コメ(お米)」は食べ物の中でも日々食すものと考えてよいでしょう.食べ物は人間が生きていく上で欠かせないいモノです.このことから「非常に重要で多く必要とされるモノ」という意味でコメが用いられています.

「産業のコメ」は「鉄」や「半導体

総合すると「産業のコメ」とは,産業(人々の生活に欠かせないものを生み出すこと)において多く使用されかつ重要なモノということなのです.では具体的に産業で多く使用され重要なモノとは何でしょうか?これが冒頭にも述べたように「鉄」や「半導体」なのです.

 また鉄も半導体も, 共に地球に多く存在する元素からなります. 半導体の素材であるケイ素は, 地球の質量で25.8%を占め, 全元素中2番目の多さです. また鉄は地球の質量の4.7%を占め, 全元素中4番目の多さです.

「鉄」や「半導体」は両方とも「モノ」ですから,これらを生産する人がいます.このようなモノの生産をおこなう企業は,一般的にメーカーと呼ばれます.このため「鉄」を生産する会社は「鉄鋼メーカー」と呼ばれますし,「半導体」を製造する会社は「半導体メーカー」と呼ばれます.

お米 産業のコメ
何に欠かせない? 人々の生命 産業
具体的には何? お米 鉄,半導体
生産者 農家 鉄鋼メーカー,半導体メーカー

「鉄」や「半導体」はどこにある?

それでは,実際に「鉄」や「半導体」はどのような機能を持っていて,どのような場面で利用されているのでしょうか.

まず「鉄」に関してですが,「鉄」はモノの形を作る素材の一種です.素材の中でも「安いこと」や「加工がしやすいこと」が大きな利点です.このことから自動車や橋,ビルなどの大きな構造を作成する際には「鉄」が用いられます.

次に「半導体」に関してですが,「半導体」には「電気信号を制御するのに都合がよい性質」を有します.このため,「半導体」は電気信号を制御する必要があるスマホやパソコン,自動車(センサ,制御装置などに含まれる)などにおいて利用されます.

このように「鉄」や「半導体」は様々なところで用いられます.まとめると下の表のようになります.

半導体
特徴 加工しやすい 安い 強度がある 電気信号の制御ができる 小型化できる
使われている身近なモノ 自動車 電車 ビル スマホ パソコン 自動車
生産者 鉄鋼メーカー 半導体メーカー
企業の例 新日鉄住金 アルセロールミタル インテル サムスン

半導体業界について(2021/3/11追記)

 半導体業界は、動きの激しい業界です。半導体業界に興味のある方には、以下のブログが非常に役に立つのではないかと思います。

analog-handoutai.net

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おわりに

このように「鉄」や「半導体」は幅広いモノに使用され,そのために「産業のコメ」と呼ばれていることが分かったと思います.
次の記事ではこの「鉄」や「半導体」に関してさらに詳しく紹介していきます.

cat2tech.hatenablog.jp

また,他にも次のような記事も作成していますので,よければこちらもご参照ください.

cat2tech.hatenablog.jp